子供な恋
相手の男がメイに気がつき、話しかけてきた。


「永田 メイちゃんだよね」


「うん」


「オレ天野 亮って言うんだ」


そう言って笑った天野くんはとても人懐っこそうな顔をしていた。


「ちょっと話があって、ここじゃあれだから場所移動しても良いかな?」


ここじゃあ話せない話?


なんだろう?


メイは意味が解らなかったけれど、とりあえず頷いた。


「うん、いいよ」


「ありがとう!じゃあ、移動しようか」


また笑顔で言い、天野は歩きだした。


そうして、メイと天野は屋上にやってきた。


「天野くん、話ってなあに?」


メイは気になって仕方なかったのでさっそく聞いてみた。


「あのさ、メイちゃんは松田と付き合ってるの?」


「へっ?」


突然聞かれて思わず変な声が出てしまった。


天野くんは何の話がしたいんだろう……?


「いやぁさ、メイちゃんっていつも松田と一緒にいるだろ」


「うん、幼馴染みだからねぇ~、昔っからそうだよ~」


「それでさ、松田とは付き合ってるの?」


天野くんはまた話を最初の質問に戻した。


どうしても答えて欲しいようだ。




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