子供な恋
「オレの事はこれから知ってくれればいいよ」


「えっと……うっと……」


本格的に言葉を詰まらせてきたメイに天野が助け船をだした。


「返事は急がなくていいから、考えてくれないかな?」


この言葉にメイが安堵したのは言うまでもない。


よかった……


メイ、好きってキモチよく解んないから…


「うん、わかった」


「本当!!」


天野は嬉しそう聞き返してきた。


「うん、考えて天野くんが好きかどうか返事をすればいいんだよね?」


メイは確認の為に天野に聞いた。


「うんっ♪これから頑張るからよろしくね。じゃあね!」


そう言って天野くんは嬉しそうに屋上を後にした。


「…頑張るって何を?」


相変わらずメイはいまいち理解していないようだ。


天野がいなくなった今、屋上にいる意味はないのでメイも教室に帰った。


教室に戻ると直ぐに皐月が近寄ってきた。


「あんた、男に呼び出されてたんだって!!!」


皐月は凄い剣幕で迫ってきた。


そんな皐月にメイは押され気味だ……


「ぅ…うん、そうだょ~」


「あちゃー、とうとう松田くんの砦を破る奴が現れたか~」



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