子供な恋
「天野 亮ってあの天野亮?」


「メイは天野くん知らないから解んない……」


「あぁ、そうだよね。メイって噂とかあんま興味無いもんね」


そう言ってから皐月は説明をしだした。


「天野 亮は人気なんだよ」


「人気?」


「そう!生徒会書記であの顔!!ただでさえ目立つしね」


「天野くんって生徒会の人だったんだぁ~」


皐月は呆れながら言った。


「あんた…全校集会なに見てたのよ……」


「え~と…たいてい寝てたかなぁ~」


メイは自分の言った言葉に空笑いをプラスした。


「あんたってホント…いい根性してるよねぇ。授業中の居眠りといい……」


「それほどでも♪」


「……褒めてない」


……やっぱり


「まぁ、これで進展するかな」


皐月がぼそりともらした言葉をメイは聞きのがしていた。


「何か言ったぁ~?」


「うぅん、なんでもない。ほら、もうすぐ授業だよっ」


「あっ!そうだった」


メイは慌てて教科書の用意をしに行った。


その様子を見ながら皐月は言った。


「頑張ってね、松田くん♪」


そう笑顔で言った皐月の手にはいつの間にかケータイが握られていた。


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