子供な恋
「まあまあ、人間凄く眠いときだってあるよ。あんまり怒ったりしたら駄目だよ」


助け船を出してくれたのは優と一緒に来た遠矢くんだった。


「こんにちは、メイちゃん」


「こんにちはぁ~」


遠矢くん、優しいなぁ♪


いっつも穏やかで優しい。


「遠矢、皆がメイを甘やかすからいつもこんなんになるんだぞ」


「そうだよ、遠矢。飴と鞭は使い分けなきゃ」


優と皐月の二人が猛反発です。


「まぁ、それは置いておいて昼休みなくなっちゃうよ?皐月腹減らないの」


「それは空いてるけど……話そらしやがったな…」


今、軽口を叩いている皐月と遠矢くんもメイたちと同じで幼馴染みなのだ。


だからいつも4人一緒に食べてるんだ♪


「確かに時間が無くなるな。仕方ない、行くか」


優は出口に向け歩きだした。


やった、怒られない♪


「メイ、話は帰ってからな」


笑顔で言われた……


……ですよねぇ~。


世の中そんなに甘くないね……


「メイ何やってんの、置いてくよ」


皐月の声で皆がもう廊下に出ていることに気づいて急いで後を追った。


メイたちがやってきたのは特別教室のある棟だ。


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