Dice
外に出ると章吾はドリンクを私に渡した。
「勝司は?」
カチカチとボトルの蓋を開け豪快に喉を鳴らし章吾はドリンクを一気に飲んだ。
「あいつは家に帰ったよ」
そうなの、と私は普通に答えた。
章吾。髪は短く黒く、体格はがっしりとしている。私は彼の肩より少し上辺りまでしかない。背が高い。意志が強く威圧感がある雰囲気を出している。
「お前あいつが好きなのか」
突然の質問に私は思わず聞き返した。
「お前には俺の方が合うよ、わかるか?」
わけわかんない。私は吐き捨てる様に言って駅に向かって歩き出した。
あ、まただ。
腕に痛みを感じた。
章吾が私の腕を掴んでいた。
「俺とあいつどっちがいいか比べてみればいい。お前が選ぶのは俺だ」
金縛りのように動けない。
カラカラに渇いた喉から微かに声が出た。
「比べてやろうじゃない」
章吾はにやりと唇の端をつり上げた。
賽の目は止まった。
私は彼の手を振り払い、こう言った。
「私をあんたの部屋に連れていってよ」
「勝司は?」
カチカチとボトルの蓋を開け豪快に喉を鳴らし章吾はドリンクを一気に飲んだ。
「あいつは家に帰ったよ」
そうなの、と私は普通に答えた。
章吾。髪は短く黒く、体格はがっしりとしている。私は彼の肩より少し上辺りまでしかない。背が高い。意志が強く威圧感がある雰囲気を出している。
「お前あいつが好きなのか」
突然の質問に私は思わず聞き返した。
「お前には俺の方が合うよ、わかるか?」
わけわかんない。私は吐き捨てる様に言って駅に向かって歩き出した。
あ、まただ。
腕に痛みを感じた。
章吾が私の腕を掴んでいた。
「俺とあいつどっちがいいか比べてみればいい。お前が選ぶのは俺だ」
金縛りのように動けない。
カラカラに渇いた喉から微かに声が出た。
「比べてやろうじゃない」
章吾はにやりと唇の端をつり上げた。
賽の目は止まった。
私は彼の手を振り払い、こう言った。
「私をあんたの部屋に連れていってよ」