Dice
私はその場に座り込み、動けずに息を整えていた。

章吾はその場に寝転がり、目の上に手を乗せ目を閉じていた。

「あいつのどこが好きなんだ」

私は答えた。

「あんたみたいに卑怯な事しないからよ」

章吾は視線をこっちに向けた。

私の腕を引っ張り、自分の上に私をもたれさせた。

何も言わず抱き締めた。

私の髪を撫でながら、

「わかんねー奴。」

と笑いながら言った。

私は顔をあげ、章吾を上から見た。

「ん」

不思議そうに私を見る彼。


私はサイコロの目を待った。


私は章吾にキスをした。

彼は体を起こし、私の顔を優しく手で包み込んで深いキスをした。

さっきとは全く違う恋人みたいなキス。

私は彼の上に乗り、シャツの前を開けた。

舌で首をなぞり、耳を噛んだ。

彼の手が後ろに伸び、ホックを外した。

私の体を軽く上げ、胸を舐めた。

私は仰け反った。

私は上の服を全て脱いだ。

彼は下から私の胸を掴んだ。

その手を私は掴み彼に聞いた。


「私のこと好きなの?」


彼は私を見詰めて、ああと答えた。
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