Dice
勝司はいつもと少し違って感じた。

とてもゆっくり私の身体中を気持ち良くしてくれた。

快感と幸福が胸を締め付ける。

しかし罪悪感がちらつく。


「口でさせて」

私は初めて勝司のを口に含んだ。

勝司が口の中で果てるには時間はかからなかった。

初めての快感に虚ろな視線。

子犬はとても繊細で儚く見えた。

私は勝司に感じたことのない欲求を感じた。

壊したい。


私はあぐらをかいた彼の上に乗り挿入れた。

激しくキスをし、沢山喘いだ。

「あおいちゃん、ゴム…」

弱々しく彼が私の胸を掴みながら言った。

私は無視をして、動いた。

章吾の跡を、罪悪感を自分に隠すように。

勝司が上になり、今までにないくらい激しく突き上げてきた。

私は彼にしがみつき、脳内が痺れるのを感じた。快感が全身を包んだ。

「好き、大好き」

彼はそう呟きながら、私から自分を抜き入り口で果てた。

二人ともぐったりとした、


その時


扉の隙間に視線を感じた。


章吾だ。
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