フィガロの恋 【ペナルティー作品】
再び、フィガロとスザンナのもとに手紙が届いた。
「なんだ、早いな」
「お手紙の相手って、きっとイシュタル市の人なのね。ハトちゃんが行ったり来たりしてるのは、イシュタルパレスの方向だもの」
スザンナもチューハイを数杯飲んで、すっかり良い心地になりながら、フィガロに甘えるように寄り添って一緒に手紙を読んだ。
『メーテル殿
我々が掴んだ最新情報です。
邪馬台国はこの数ヶ月、自国他国問わず、大量の充電式単三乾電池を買い付けています。
おそらく、【しゃちほこ】の動力はこれに見て間違いないと思われます。
情報あり次第また連絡します
   鉄郎』
「マヨネーズが鉄郎になっちまった」
「なんだかノリのいい人ね。でも、しゃちほこが乾電池で動くなんて、ずいぶん可笑しなことを書いている」
「ああ。たぶん解禁になったオーガニックタバコでもやりながら書いているんだろう。話をあわせてやりたいけど、しゃちほことか乾電池かぁ・・・どうするかな」

< 23 / 39 >

この作品をシェア

pagetop