迷える子羊 ~君と僕~
「谷川さん?」



急に呼ばれ止まる。



ビクつきながらゆっくりと俺の方を見る。




「野山君だっけ…?」



「野口です」



「え、あ、ご、ごめんなさい」



俺、頑張ってたけど



覚えられてなかったのか。



残念…



でも、こんなところでうじうじしてらんない。



「さっさと行こうか。



時間が過ぎる分だけ怒られる時間も長いから」




「う、うん」



俺と彼女は練習場所のハンドボールコートへ向かった。



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