迷える子羊 ~君と僕~
「誰もいない……」



そう、“誰も”いないのだ。



俺が間違えたか?



それは無い。


手の甲にはうっすらと残っている


ペンで書いたメモがあるし、



俺が遅刻する話で盛り上がっていた記憶もある。




第一、俺が間違えているなら



彼女がここにはいないはずだ。



それし…



太鼓や人の荷物はそのまま放置してある



のに人だけが消されたみたいにいない。



なんか嫌な感じがする。



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