嘘日記〜私の日常〜
トイレと金魚の関係
ジャー…ゴボゴボ…

用を済ませて手を洗う。

(おっと、蓋を閉めなけりゃ)

トイレの蓋を開けたまま出て、妹に何度怒られた事か。

妹の教育の賜物で、最近ようやく学習した私は、蓋に手をかけた。

(おや?)

トイレのタンクに、キラキラしいモノがあり、私は目をしばたいた。

見たものが、信じられ無かったという事もある。

トイレのタンクに、虹色の金魚が泳いでいた。

呆然とした私の目の前で、優雅に泳ぐ、金魚。

数秒後、我に返った私は、妹を呼ぶことを思いつく。

そんな私を嘲笑うように、金魚は私にアッカンベーをして、タンクの奥に消えた。

(妹に言うと、病院に連れて行かれるかも…)

とりあえず、私は先ほど見たものについて黙っておく事にした。

ふと、違和感に気付き、私はトイレの鏡を覗き込む。

鏡には、いつもと同じ、冴えない顔。

が…右目の色だけ虹色に変わっていた。

私は驚き、慌てた。

(病院は嫌だ!)

一体どう言い訳したら、妹に病院に連れて行かれずにすむのやら…。

私はトイレで途方にくれるのだった。


嘘だけど。
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