嘘日記〜私の日常〜
魚売り場と人魚の関係
魚を買いに行くようにと、妹から指令が下った。

指揮官殿の命令を果たすべく、私は財布を持ってスーパーへと向かう。

スーパーは夕食の買い物客で、他の時間より活気付いていた。

(イチゴ美味しそう…)

果物売り場を冷やかしながら、魚売り場へと向かう。

結論から言うと、魚売り場に魚は一匹も置かれていなかった。

通りがかりの店員に訪ねた。
猫に似た店員は、声をひそめて囁く。

「お客さん、こっちです。静かにね」

店員に誘われ、スーパーの裏へと進む。

トイレの隣に、新緑の扉。

(前にここのトイレを借りた時は、こんな扉無かった…)

疑問に思ったが、店員が扉を開けて手招くので、駆け寄った。

私が扉を覗いたら、店員が、背後から突き飛ばした。

たまらず、たたらを踏んで、私は扉の向こうへと。

足元に、地面は無かった。

(え?)

ザブン!

派手な水音と共に、水落。

(お、泳げないのに!)

焦る私は、バシャバシャ暴れる。

しかし、どんどん沈んで、覚悟を決めた時、後ろから掴まれた。

そのまま陸の方まで運ばれ、地面へと投げ出された。

(た、助かった)
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