【続】ギャップ的恋愛論
ブルーのどん底顔で黙り込むあたしの様子を、隣の朋歌はしばらく伺ってたようだけど、
「………ぷぷっ…」
急に我慢出来ないって感じで、吹き出した。
ムキ〜〜〜!!
「なによぉ……
そんなにあたしが悩むのが可笑しいわけ?
いいよね 泳げる人はっ」
寒中だろうが猛暑だろうが関係ないもんねっ!
「バカじゃん、アンタ……
仕方ない……ネタばらししてやるか……
寒中水泳なんてないよ。
いくら泳げる人でも、1月に外のプールで泳げる奴なんてなかなか居ないでしょっ」
コツンと頭を小突かれ、はっと顔を上げて朋歌の顔をまじまじと見つめるあたし。
「えっ!?じゃあ……
ああ、よかったぁぁ!
留年しなくていいんじゃん」
もちろん、ゆるゆると顔に笑みを浮かべながら。
この際、からかったのはチャラにしてあげようと思ったぐらい、心からほっとした。
なのに−−−
「言っとくけど、補講は嘘じゃないから」
再び不敵な笑みを浮かべた親友は、
「屋内プールで、やるらしいよ。丸2日かけて」
それはそれはゆっくり、丁寧に、本当のことを教えてくれた。
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