【続】ギャップ的恋愛論
ああ、そっか……
「何か用事があるんだね?
ごめんね、のんびりしちゃって」
ホントはまだまだ居座りたかったんだけど、これ以上望むと何か痛いしっぺ返しがありそうで。
「もう帰るね……」
あたしは物分かりのいいフリしてバッグを持って慌てて立ち上がったんだけど、
「あっ…!」
慣れないコタツ布団にもれなく足を取られてよろめいてしまった。
「ったく、ホントにコタツにこけてどうすんだよ?
今さらながら凌さんの気持ちが痛いほどわかるわ、俺……」
怜二の腕に倒れ込む寸でのところで助けられたあたしを、若干憐れむような目つきで怜二が見下ろしている。
ああ、もう……
「ホントにごめんなさい……」
「もういいよ。それより、さっきのは勘違いだからな」
あまりの情けなさに心底テンションが下がってしゅんとなるあたしに、怜二が口を尖らせてそんなことを言うから、ますます申し訳ない気持ちになってしまった。
トホホ……勘違いって……
どんだけ怜二を呆れさせればあたしは気が済むんだろ……
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