【続】ギャップ的恋愛論
「俺にこの後用事なんてねぇからな」
「……へ?」
そっち?
てっきり、デートだと浮かれたことを言われると思っていたあたしは、意外な言葉に、今度は口をぽかんと開けて怜二を見上げた。
「タイムリミットっつうのは…… まあアレだ、アレ」
「……アレと言われても……」
「だから……アレだって」
そんなあたしに、つっけんどんにそう言うと、プイと顔を反らす怜二。
???
気のせいかな?
顔が赤いような……
でもこうなってくると、是が非でも続きが聞きたくなるのが女ってやつで。
「言ってくれなきゃ、帰んないからね」
調子に乗って、ちょっと強気な態度に出るあたし。
詰め寄るように顔をぐっと近づけると、観念したのか、怜二は口をへの字に曲げて、それからぽつりと呟いた。
「………俺の理性が保てる限界というか……」
「………」
………はい?
「あーもうっ、せっかく人がさっき我慢したっつうのに……
今すぐ襲うぞ、コラ」
最後に凄むようにそう言った怜二の手が、いきなりあたしの腰を捕らえてそのままグイっと引き寄せから、
……っ…!?!
かなり焦ってしまった。
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