【続】ギャップ的恋愛論





結局、帰りに怜二本人に聞こうと決めたあたしは、放課後が待ち遠しくてしょうがなくなった。






ホストなんてしないって言ってくれたよね……?






嘘だよね……?







念仏を唱えるように受けた授業は、おかげでほとんど頭に残ることはなかった。





明後日から期末テストだというのに、ね。






「怜二、帰ろ」






やっと担任のSHRも終わり、急いで鞄を抱えて怜二の机へと駆け寄ると、お昼からほとんど寝て過ごしたらしい怜二が寝ぼけ眼であたしを振り返った。






「んあ?あー…」






か、可愛い…!






普段は見れないあどけない表情にキュンと高鳴るあたしの心臓。







ひたすらドキドキしながら怜二の用意を待っていると、





ブルルル…






怜二のポケットからわずかに振動音が聞こえた。






素早くケータイの画面を確認した怜二の顔色が小さな舌打ちとともにさっと変わる。






「わりぃ、今日は一緒に帰れねぇ」






そう言うなり、さっさと教室から出て行く背中をぽかんと見送ってから気が付いた。






あ、あ、






「ああーーー!!」






逃げられた!?







そう思った時には、すでに怜二の姿はあたしの前から跡形も無く消えていた。







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