【続】ギャップ的恋愛論
「だから……俺を信じてくれ……」
抱きしめられた体越しに、振動と共に伝わってくる怜二の真剣な言葉。
ああ……
あったかい……
幸せ……
大好き……
そんな気持ちが、あたしの心の中を満たしてきた時、
「乙葉……」
少しだけ体を離しながら、甘い掠れ声で囁いてくる怜二を見上げた。
これが素なんだから、やっぱりモテないわけないよね。
でもね……
「あたし、信じてるよ……」
うん、大丈夫、信じてるから。
例え、店始まって以来の最速記録で怜二の人気が上がってようと、
あの仕事に対しては厳しい凌ちゃんが、『怜二は間違いなくお前の父親以上のホストになる』ってお墨付きを付けようとも。
「あたしは……怜二を信じてる……」
「よかった……」
小さな声でふっと笑った怜二の綺麗な顔が、瞼を落としながら近づいてくるのを、ドキドキしながら迎えた。
再び重なった瞬間、唇から心地よい体温が伝わってくる。
ねぇ、怜二……
あたし、愛されてるって思っていい?
大事にされてるって思っていい?
だんだん深くなるキスが、怜二の愛情表現だと信じてもいい?
あたしは、怜二のたった一人の彼女なんだって、自信を持っても、いいですか……?
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