【続】ギャップ的恋愛論
あたしが頷いたのを確認すると、早速朋歌は背中を向けてリモコンを操作し始めた。
あたしはその後ろで、こっそりど派手なパッケージを裏返してみる。
朋歌には内緒だけど……
実を言うと、ホントはちょっぴり興味があるわけで。
もちろんアダルトに、ではなく………他人の体に、なんだけど。
生まれてこのかた、自分の体以外じっくり見たことなんてないし、もしかしたら、他人にあるのに自分にはナイものとか、逆に自分にしかナイものがあるかも……なんて。
ちょっと知りたかったり。
あ、ママは別ね。
遺伝ってもんがあるから。
そういうわけで、あたしは朋歌に気づかれないように、表を向いたパッケージを素早く観察した。
まず、目についたのはタイトル。
“淫乱☆保健室の天使達2”
「………」
………なんじゃこりゃ。
気を取り直して、次はでかでかと載っている主役のAV女優に視線を走らせる。
白衣に下着姿の彼女は、首から聴診器、手には体温計を持っていて。
保健室の先生というより、どちらかというと看護師さんっぽい?
まあ、下着姿ってのはどっちもありえないけど。
この写真を見る限り、胸の大きさは別として、自分と大差ないように見えた。
なんとなくほっとしてると、四つん這いの状態でお尻から下がってきた朋歌が、
「……よっこらしょ」
再びあたしの横へと腰を落ち着けた。
`