【続】ギャップ的恋愛論






「オラオラ、もっともっとぉ」





グイッ−−



「いったぁぁあ!!」






自分の背中の骨がバキバキ軋む音がして、





「お願いっ…… もっと優しくっ……」





あたしはたまらず上に乗る朋歌に懇願した。






「……ちっ… 弱っちょろいわね。
そんなんじゃ、正常位さえできやしないわよ」






すると渋々といった声とともに体がふっと軽くなって、あたしはその隙に精一杯伸びをする。






………にしても、





なんで女2人でこんな時間にストレッチをせにゃならんのだ……






まだ背後に感じる気配にびくびくしつつ、あたしは気付かれないようそっとため息をついた。









そう、朋歌の言った『実践』とは、ストレッチのことだった。






朋歌いわく、






『アンタみたいに体が固い女は、最中に必ず足がつるわよ。その途端、神木が興ざめするのは目に見えてるわ。
今のうちから体を慣らしとかなきゃダメね』






なんだそう。






そりゃあたしは手先も体も不器用だけどさ……
必ずって断言しなくてもいいじゃんか……







その言葉を聞いて、まさか女同士で実践する気!?!って不安は消えたけど、代わりに新たな恐怖が生まれた。






そしてその恐怖は現実のモノとなった。






「……いつまで伸びしてんのよ。次は股割りするわよ」






ま、股割り!?
ひぃぃぃ!?ご勘弁を〜〜〜!!!







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