【続】ギャップ的恋愛論
「ごめんね……?自転車あるのに歩きに付き合わせちゃって……」
「べつに… どうせ歩いても20分とかかんねぇし……」
でも寒いよね…なんてまたしょぼんとなる乙葉の肩に手を回すと、その小さな体がビクッと跳ね上がった。
見るからに慣れてない反応に、密かに安心する俺。
うん… やっぱ処女だ……
「寒いならもっと寄れよ」
「……う、うん…」
恥ずかしそうに俯いて体を寄せてくる乙葉の肩を、さらにギュッと抱きしめる。
今まで散々遊んできた俺が言うのもなんだけど、出来れば乙葉にはゆっくり大人になって欲しいと思ってる。
なによりあの凌さんが大事に大事に育ててきた子だから。
……というのは建前で。
ホントは不安だったり。
ホントの意味で大人になった乙葉は、きっと今まで以上に男心をくすぐるイイ女になってしまいそうで。
そんな乙葉に、自分がどんどん溺れそうで。
色んな意味で怖いんだ。
だったら家に連れ込むなって話なんだけど……
どうやら完璧ルイの挑発にノってしまったらしい。
大丈夫か?俺の理性……
そんな俺の不安なんて気づいた様子もない乙葉は、
「こうしてると、あったかいんだね……」
北風で潤んだ瞳を無防備に俺に向けてくる。
くぅぅぅ…
今すぐ押し倒してぇぇ!!!
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