悲恋~歌姫HARUHI~
「おじさまの胸ってどうして
こんなにココロが安らぐのかな。
こうしていると
全て忘れて生まれ変わって行くようよ。」



「それは俺が魔法をかけてるから。」


「魔法?」


「そうだよ、春妃が夢に向かって
がんばれるようにってね。」


「夢・・・・・」

私の夢は最後はあなたに行きつくの……


「春妃の歌声はいいよ……
俺が聞いても引き込まれる。
シャンプーのCMの歌……」

そう言ってCMの流れている曲を
歌いだした。


「覚えてくれたの?」


「覚えるさ、一言一言
メッセージのようだよ。
~気がついて 気がついて
私の切ない片想い~
ってさ~~~
うまいだろ?」


私の叫びをヒロがくちずさんだ。


なんだかおかしい
私はケラケラ笑った。


「なんだ?へたくそか~」
もう一度歌う。


うれしくて
もっと胸に顔をうずめて
涙が流れた・・・・・・


届け  この想い ・・・・

アイシテル


ヒロが欲しい・・・・・・
全部欲しい・・・・・
< 43 / 106 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop