悲恋~歌姫HARUHI~
愛しい人の唇は少しお酒の
匂いがした。


お酒が入ってなかったら
絶対、ヒロは

「だめ」って言っただろう・・・・


でも今日はお酒が入っているから
ヒロはとても優しい



「あのお芝居の中でね、
私の演じた女の子は…キスの間
こう言うの・・・・。
『ずっと好きでした……
愛してます……』って……」



私は唇が離れると

「愛してる…」そう囁いた。




「私のこと愛してくれますか?」
勇気を出して声に出す。



「愛してるよ。
ずっと・・・おまえだけ愛してる・・・」



ヒロは本気じゃないのは
わかっていたけど
うれし涙が流れ落ちる・・・・・


愛してる・・・・・
私の唇は何度も何度も
ヒロを求めていた。


長い
長い片想い・・・・
たとえヒロにとって演技であっても

私にとっては愛する人の
唇が触れ合うことは天国だった。
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