黒猫眠り姫〔上〕[完]
「湊?今日は、仕事?」
「今日は出版社にこれから行かなくちゃ
なんだ。」
「そうなんだ。」
「午後からどこか出かける?」
「うん。でも、大丈夫?」
「最近は、しばらく原稿が溜まってたけど、
だいぶ、落ち着いたし大丈夫だよ。」
「そうなんだ。」
「明日は、買い物に行くんだよね?」
「あっ。うん。」
「桐車出して。」
「いいけど。って俺も行くんだからな。」
「わかってるよ。」
「あの~どこ行くんすっか?」
「ああ。鈴の買い物にでも行くかぁ~って
明日行こうと思っててな。」
「そうなんすっか。俺も行って良いですか?」
「だと。鈴、尚も行きたいってさ。」
「尚も?いいよ。一緒に行こう。」
「じゃ、俺も行こうかな。」
「っげ。満も来んのかよ。」
「何、そのっげ?」
「いやーね。気のせいっしょ。」
「はっきりと聞えたんだけどな。」
「ひっー。」
「ってことは、みんなでショッピング?」
「そうだね。」
「何か、波乱な予感。」
「そう?」
「湊っ。」
「いいじゃん。みんなで、楽しく。」
「そうだね。」