黒猫眠り姫〔上〕[完]
「湊ってある意味すげーのな。」
その頃、桐くんは自分と格闘中。
「そういや、昨日も可愛いこと言ってたな。」
見つめる眼差しは、兄のように。
寝息をスーッとして安心して寝ている
鈴がなんだか、いつになく嬉しくなった
この頃。さすがに、湊までは懐いてないけど
それでも、すごく嬉しかったんだと。
そう思いながら桐も机にうつ伏せになって
眠りについた。
はっと気づいた頃にはもう午後12時半を
過ぎた頃になっていた。
「桐ー。起きて。」
「zzz」
「起きて。」
「ん?どうした。」
「どうしたじゃなくてもう12時半過ぎてる。」
「うえーやべよ。」
「うん。」
「湊に電話しねーと。」
「そうだね。」
携帯を見ると着信が2件。
すぐに湊に掛け直す。
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「もしもし。」
「桐?」
「わりー。今まで家で寝てたわ。」
「・・・・・・・」
「鈴も一緒。」
「なんだ。よかった。何か、あったのか
と思ったから。」
「まだ、飯くってねーんだ。」
「俺も。」
「じゃ、合流してから三人で食うか。」
「そうだね。」
「今から、○×△広場に行くから。」
「ちょうど今そこにいるから。」
「ああ。わかった。」