黒猫眠り姫〔上〕[完]
息を呑んでどうにか落ち着かせる。
「来るよ?何で?」
「来てくれるか不安になっただけ。」
「湊にしてはおかしいね。」
「そう?」
「うん。だって、湊ってなんか気まぐれ
だから、あんまり気にしてないのかと思って
へんなの。」
そういった途端、湊は頭を撫でて言った。
「へんでもいいよ。俺変人って言われ慣れ
てるから全然平気。」
「何それ?」
「まぁ、気にしないで。」
「うん。」
「少しは気にして欲しかったかな。」
「じゃ、何?」
「なんでもない。」
そういってあなたは、優しく笑った。
「ねぇ、そろそろ寝よう?」
「そうだね。でも、鈴寝すぎじゃない?」
「今まで、十分に眠れなかったから、
眠いのかも。」
「そうなの?」
「うん。ここ、寝心地がいい。」
「そう。それは、よかった。」
湊と一緒に今日もベットに入る。