黒猫眠り姫〔上〕[完]

「どうするか?」

と桐の一言により、どうしようと

思っていると、近くに服が飾られているところを

発見したことにより考えが思いつく。

「みんなで服選んでくれるんだよね?」

と聞くと桐がもちろんと言った。

「それで髪を少し綺麗に整えてもらいたい

からみんなで私に合う服見つけてきて

もらっていい?」

そう聞くと湊はそうだったねと言う。

「いいよ。言っておいで。」

と尚は笑顔を見せる。

「お願いします。後ね、満に聞きたいことが

あって。」

「何?」

「髪どこで切ればいいのかな?」

「ああ。いい所知ってるけどそこでいい?」

「うん。私ここら辺知らないから、

それに髪切るのも初めて。」

「えっ。そうなのか。」

と驚いた顔の桐。

「昨日、湊が満はそういうのに詳しい

って言ってたから。お願いします。」

「じゃ、そこまでとりあいずみんなで

言ってそれから俺らと鈴で分かれようか。」

と桐が仕切る。

「いいね。それじゃ行こうか?」

と湊が言うからみんな歩き始めた。

それでも女の子たちの視線は

相変わらずきついものだった。

早く別行動になりたいなと思っている

とどうやらついた様子。

綺麗なシンプルで白がメインの

お店。中に入ると満と話している

男の人が顔を覗き込んできた。



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