黒猫眠り姫〔上〕[完]
前を今はただ見つめること。
後ろなんて振り返らない。
せっかくくれたチャンスは、自分の手で
何とかしなくちゃいけないんだ。
それがきっと明日や明後日の未来に
繋がる。
湊や桐ばかりに頼っては駄目なんだ。
たしかに二人を信頼していることに
は嘘なんてない。
だけど、自分でも出来ることってある。
それが見つけられた今日って言う日が
すごく素敵なんだと思う。
まだ分からないこともたくさんあって
悩んだりもするんだと思うその時は
自分だけが悩んでいるなんて思わない。
誰もがそう悩んでいるんだって思う。
好きって思う基準なんて分からないけど、
見つけた好きはすごく大切にしたいと
思った。
好きっていう感情は今まで生きた中で
分からない感情でもあったと思う。
好きって言う言葉は不思議だった。
よく分からない言葉で感情の中でも
一番出ない感情だった。
人を好きになるなんて昔の自分では
絶対になかったと思う。
そう思うからこそ好きって感情が
わからなかった。
でも、今日という日に何となく
少しだけ分かった気がする。
好きって感情の大切さに。
友達っていいなって言う自分に。
友達を好きになれる自分を心の
そこから良かったと思えた。
like friend
今からでも遅くないよね。
まずは人を好きになることから。