黒猫眠り姫〔上〕[完]
トイレから出ると今までいた奴らは居なく
なっていて安心した。
でも、安心なんてしなきゃ良かった。
もっと警戒し解くべきだった。
ミルクティーは飲み終わってしまったので
違う飲み物を頼んだ。
それから30分ぐらいだ。
普通にぼっとしているとカランと扉が
開く。湊たちでも着たかと思って
チラッと見るとガラの悪そうなチャラチャラ
した男たちが4人入ってきた。
気にせず頼んだアップルジュースを飲み
続けていると話しかけられた。
でも、完全に無視。
答えるだけ無駄だと思った。
気持ち悪い。何気に一人の男に手を
引っ張られ立たせられる。
何の匂いかどぎつい香水が鼻を可笑しく
する。気分の悪さに吐き気がした。
「ねぇ、今から遊ぼう。」
「いいね。何処行く?」
「そうだねどこ行っちゃう?」
「とりあいずここから出ようか?」
次々と勝手に言われる中イライラが
頂点に達した。
「キモい。触んないで。」
我ながらすごいこと言ってる気がする。
それでも、どんどん付け上がる。
店を気にしてかトイレのある方に
連れて行かれた。
最悪蹴飛ばしてでもここから出たほうが
いいのかと思っていても頭では湊の
待っててが頭に残って出ることが出来ない。
連れて行かれたトイレのところは店の
奥で誰も通らないし見つけられない。
男4人に女一人っていうなんとも最悪
な状況。