黒猫眠り姫〔上〕[完]
夜は眠れなくて、学校で眠るそんな生活
にもなれてきた気がする。
高校に入ってからは、余計に変な奴が、
話してきた。金髪のあきらかに不良です
と言わんばかりの男。きっと、興味本意
で私に近づくやつだと思っていた。
ある日、先生に頼まれてプリントを
印刷して職員室に届けようとした手前
風に煽られてプリントが廊下に散らばる。
一人で、散らばったプリントを拾ったて
いた時、彼は現れて一緒に拾ってくれた。
「黒野 鈴。(くろの りん)だよな。」
「何で話しかけるの?」
「別に周りの声とか気にしないタイプだから。
だから、あんたとは気が合いそうだと思った
話しかけてるのも一回話して見たくなった
それだけのことだ。」
「まともなやつ。面白いこというね。」
「そう?まぁどうでもいいけど、また話かける。」
「ちょっと待って。」
「あ、名前。俺小畑 尚。(こばた しょう)
よろしくね鈴ちゃん。」
そういうと去っていった。
雨が激しく窓をたたく。もう少ししたら授業も
終わる、机に伏せたまま外を見る。
空は暗闇に包まれ雨は強くなる。
今日、何かが変わる気がした。