黒猫眠り姫〔上〕[完]
公園に入ると雨が降り出した。
だから、変な形の大きな穴がある
中に入った。冷めた体からか、寒くなった。
だけど、今帰ったら桐にも湊にも会わせずらい
からここにいることを選んだ。
雨は次第に強くなるばかりだ。
ふと思ったのは、桐も湊も傘を持ってなかった
ということ、もう二人とも帰ったかなそんなこ
とを思いながら、体を丸めて小さくなる。
今は季節で言うと梅雨。湊と出会った日のことを
思い出しながら、濡れた体を気にした。
そんなことをしてたら、また憂鬱になった。
こんなに憂鬱だらけじゃ、先が思いやられる。
でも、今日は特別憂鬱になるのが多いから
嫌になる。できれば、もっと有意義に過ごし
たかった。明日からはまた学校があるから。
学校だけは、卒業したいから行っているし
休むのは嫌だから行く。
そう思うとまた憂鬱になった。
気分は下がる一方。
こんな今日は、果てしなく憂鬱気分が、
治ることはなくて、また憂鬱になった。