黒猫眠り姫〔上〕[完]

「だって、桐は何も悪くないのに

なんで、桐が謝るの?」

「でも・・・・・」

「でもじゃなくて、桐は私のこと

傷つけたの?」

「いや、そんなことは・・」

「ないでしょ?桐は優しいからそんな

ことできない。だから、謝らないで。」

「私が、悔しいのは、自分のせいで桐を

傷つけるようなことをあの女の人に言わ

せちゃったことだから。」

「鈴ーなんでそんなに可愛いこと言うの。」

「えっ、そんなつもりでは。」

「可愛すぎるから。」

「どこから、そんな言葉に繋がるのでしょう?」

「首傾げるのは反則だから!!」

「んーなにをおしゃられているのか。」

「今度、家に遊びにおいでよ。

これマジな話だから。」

「うーん。それは、考えておくよ。」

「ぜって連れてく。」

「そんなことはさせないから。」

「おっ、いつの間に出てきやがったんだ。」

「鈴は俺の許可なしで連れて行くことは

許しません。」

「えー親父くせーよ。」

「湊?」

そんなんで、桐とは仲直り?
< 47 / 344 >

この作品をシェア

pagetop