黒猫眠り姫〔上〕[完]

「湊、原稿出来たの?」

「うーん。あと少しってとこかな。

鈴は、熱どう?」

「んーまだあるみたい。」

「そっか。じゃ、明日も休みって学校に

連絡しとくね。」

「うん。おねがいします。」

「おっと、もうこんな時間か、俺帰るな。」

「ああ。」

「鈴早く寝ろよ。」

「うん。なんか、桐お母さんっぽいこと言うね。」

「はっ、そんな。」

「明日も来るの?」

「鈴のために来るよ。」

「冗談きついよ。」

「湊、今日鈴冷たい。」

「・・・・・・」

「まだ、気にしてたのかよ。」

そう言って帰って行った。

「桐って元気いいね。」

「はは、うるさすぎ。」

「うん。でも、楽しい人。」

「それは、きっと喜ぶよ。」

「???」

ふふと言って笑った湊を見て

心が温かくなった。
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