黒猫眠り姫〔上〕[完]

「なんか鈴って面白いな。」

「??????」

「見てて飽きない。」

「突然何??」

「だから、これからは溜め込んだり

すんな。俺じゃ頼りないかもだけど、

菜穂ちゃんとかに言ってもいいわけだし。」

「なんで菜穂ちゃん知ってんの?」

「わかるだろ。菜穂ちゃん可愛いし、鈴

が心許してんだろ?」

「ストーカー!?」

「ちげーし。」

「嘘はいかんよ青年。」

「何のキャラだよ。」

「心配してくれてありがとう。尚のそういう

ところ私すきだよ。」

「(なんか不意打ち。)照れんなそういわれると。」

「そう?」

「鈴、また放課後遊ぼうな。今日送ってく。」

「えっ、いいよ。」

「いいから乗ってて。」

「うーん。じゃ、学校まででいいよ。」

「家まで送るよ?」

「でも、尚が大変だからいいよ。」

「はぁ~そんなこといいのに。」

「尚がよくても私がきにするの。」

「わかった。じゃ、学校までな。」

「うん。」

外を出ると夜になっていた。ファミレス

の会計は本当に尚が出してくれた。

さっきと同じようにバイクに乗せられる。

尚の背中は行きよりもずっと小さくなって

見えた。
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