私の歩く道
でも、その位置にいることで不満は何一つなかった。



今思えば、皆よく私についてきてくれたなと。



授業でまとめるときも、構図は私が考え、それを皆が作ってくれる、そんな感じだった。




そんな皆が大好きだった。



優しくて、私が言うことには笑ってくれて、信頼できて。



その点、大人は大嫌いだった。



大人は皆と違って嘘をつく。


姉妹もそうだ。




だから、学校は好きだった。



5年のころはあんなに嫌いだったのに。



不思議だ。



ある日、学芸会の背景画を作ることになった。



背景がとなると絵を描く。


絵を描くのが大好きな私は率先してやりたかった。



その日、私は習い事があったので、その習い事の時間まで背景画を手伝うことにした。



屋上に広げられた大きな画用紙。




そこにスプレーや、ペンキで色をつけていく。





< 8 / 21 >

この作品をシェア

pagetop