愛してる、ただそれだけで



「…言わない」


「どうして、」




首筋から離れ、
唇に触れるそれ。



あたしだけ、ずるい。


そう言えば
お前が勝手に言ったんやろ。

と笑われる。



その通りなんだけど、何だか悔しくて。




「…言ってくんなきゃしない」




上半身をまさぐり始めた手を掴んで、制止。


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