オマエは俺の物
生徒会室には誰もいなかった。
あたしは澪先輩の机にそっと触れた。
顔を思い浮かべながら、うつむく。

「何してんだよオマエ」
後ろを振り返り、扉の前で立っていたのは澪先輩。
眉間にしわを寄せて、にらんでいる。
「すみません。」
あたしは頭を下げて、机から離れた。
すると、澪先輩がこちらに来た。
「オマエ反応ウケるわ!いじめがいがある!」
また、見るコトができた。カッコイイ笑顔。
「ふざけないでください。いじめないでください。」
・・・瞬間的に、澪先輩が怖くなる。
怖い顔で近づいてくる。
「亜実。こっち向けよ。」
「・・・・・・っ!」
唇が重なった。
2度目のキス。
イヤ!イヤ!
・・・・・・・なはずなのに、
抵抗できなかった。
深く入ってくる先輩の下に絡ませてしまうあたしの舌。
好きじゃないのにこんなことしちゃいけないよね?
なのにどうして?澪先輩はあたしにキスするの?
あたしも、どうして拒否しないの?
・・・自分がおかしくなってしまう。

深いキスが終わり、澪先輩は複雑な表情になった。
「オマエ・・・なに?拒否しねえの?」
あたしを抱きしめて、優しく囁いた。
「わかりません・・・。」

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