オマエは俺の物

オマエだけだから。

館内中大騒ぎだった。
澪先輩が人気者だから・・・。
あたしなんかといたらもちろん、これからブーイングをあびるだろう。
・・・それでもね、愛を突き通すの。

「これをもちまして、プロポーズ大会を終わります。退場してください。」
あたしはぎゅっと澪先輩の手を握っていた。
嬉しくて、嬉しくて、涙が出そうだった。

全員の退場が終わると、あたしたちは2人になった。
片付けは生徒会の仕事。
さすがに2人はきつかった。
重いイス、机を一生懸命運んだ。
でも、なかなか終わりそうもなかった。
「きついですね・・・終わるんですか?コレ・・・。」
弱音を吐くと、澪先輩はあきれていた。
「馬鹿じゃねぇの。」「仕事しろ」と言って、てきぱき働いていた。
ラブラブモード0.
正直寂しかったけど、仕方がなかった。
しょんぼりするあたし。
「・・・オマエがちゃんとやって、終わったらいいコトしてやろうか?」
澪先輩は意地悪な笑みであたしの顔を上げた。
あたしの欲を出させるのが本当に上手い。
どんどん好きになってしまう。
「早く終わらせるんだから~!!」
あたしの動きが変わった。
恋のパワーって、すごいんだ!
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