花びら
眠れなかった
外が明るくなっていく
私はずっと自分の気持ちを考えていた
どうして今再会したの?
もう少し早ければ…
私は…
だめ…私は今保岡サンと付き合ってる
保岡サンを大切にしたいと本当に思っている

私は起き上がって荷物を詰めた

保岡サンに会ってそのまま帰る
家族にまたお正月にと言って家をでて、京都駅に向かう

少し待つと保岡サンがあの優しい笑顔で現れた

「おはよう。昨日どうしてた?」
少し心配そうに聞く保岡サン

私は罪悪感を感じる
「とっ、友達とお祝いで飲んでて…遅くなったから。今日、朝早いからかけ直すのやめたの。」
恭介は友達だから嘘ではない…
でもなんだか嘘のように聞こえる気がした。

「祝ってもらってたんだ。よかったね。あの高校の時仲良かった子?」
よく私は高校の時に友達とした笑えるような珍事件を保岡サンに話していた。

「そう…紗耶香とかあといろいろ来てくれて…地元だから…」

へぇ~と保岡サンは少し疑っているように見えた。
嘘は苦手…
嘘に嘘が重なっていく

保岡サンは私の手を取り、案内してと言って歩き出した
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