花びら
運命
3ヶ月ぶりの京都
クリスマスの夜
街は恋人たちで溢れていた
私はひとり実家へと帰宅するためバス停へと急いだ

綺麗に彩られた街を見ながらバスを待つ
ふっと前に目を向けると
恭介がいた
隣で笑う女の子はあの坂で会った子だった
その女の子もスラッと背が高く
とてもお似合いに見える

早くバス来て
私はその姿を見ていられない
でも目は二人から離れなかった

帰ってこなければ良かった
こんな場面を見てしまうなら
帰って来なければ…
傷つかなかったのに…
バスが入ってくる
バスが私の前に来る前に恭介と目が合った気がした

< 54 / 65 >

この作品をシェア

pagetop