ひなたぼっこ~先生の、隣~




昨日の場所に座り、もしかしたら来るかもしれない人を待つ。

「…いい天気」


空を見上げながら、そう囁いた。


今日、一回も先生を見かけていない。

担任があんな調子じゃ、先生の機嫌も悪いかもしれない。

鈴木くん達に対してはー…


担任の言うことは、少しわかる気がする。
けど、あんな言い方はただの八つ当たりとしか思えない。


そこが、先生とは違うー…



そんなことを考えていると、昼休みが終わるチャイムが聞こえた。


「やばっ…本鈴じゃん」


携帯で時間を確認すると、次の授業までギリギリの時間になっていた。


間に合うよね?



内心ドキドキしながら、速足で教室に向かっているとー…








「妹尾!!」


ドキン!



大きな声で、名前を呼ばれた。



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