ひなたぼっこ~先生の、隣~
「先生に、お姫様抱っこされちゃった」
助手席で、麻生がニヤニヤしている。
「あのなぁ…」
「あ、今日は高橋ん家泊めてよ?てか、泊まるから」
「…は?」
「レッツゴー!」
完全な酔っ払いだ…
「生徒を泊めるわけにはいかないだろ…そんなことより、家まで送るから」
溜息をつきながら言う。
「…家なんかに帰りたくないよ」
さっきとは違って、低いトーンの声で麻生がボソッと言った。
チラリと助手席を見ると、麻生は外を見つめていた。