ひなたぼっこ~先生の、隣~
「先生、今日はありがとう」
「いや…大丈夫か?」
麻生と一緒に車に向かう。
「うん。多分、もう寝ると思うから」
「そっか…」
「今日さ…本当は、お姉ちゃんがあんな状態だから早く帰らなきゃいけなかったのに…なかなか帰る気がしなくて…」
苦笑いしながら、麻生が空を見上げながら言う。
同じように顔を上げ、空を見上げると星が綺麗に見える。
さすがの俺も…
さっきのは、驚いた。
それを、ずっと麻生は見てきたのかー…?
見上げていた顔を戻し、真向かいにいる麻生を見ると…
「先生…私、どうしたらいいかわかんないよ…」
空を見上げたまま…
大粒の涙を流していた。