ひなたぼっこ~先生の、隣~
「飲み歩いてるのか!?」
『えへへ。あたり!』
電話口の向こうから聞こえたのは、街中のガヤガヤした騒音と飲み屋っぽい掛け声。
「また…お前は…」
大きな溜息をつく。
『…だって…』
「二度めは、言い訳…」
『家にいても、どうしていいかわかんないんだもん…』
「…」
『また、お姉ちゃんが不安定な状態になってて…お母さんの疲れ切った顔見るのも辛いし、お姉ちゃんを見てるのも辛い…』
「…麻生」
『…なぁんて…今日は、もう帰るよ』
「…真っすぐ帰れよ?」
『わかってるよ。じゃね』
ツーツー
電話が切れたのを確認すると、携帯を閉じ、車を発進させる。
「…はぁ」
この間は、偉そうなこと言ったくせに…
結局は、何も答えれないなんて情けないよなー…