ひなたぼっこ~先生の、隣~
「えー…今日は、これで…」
昼休みが終わる10分前、委員長の挨拶で実行委員会が終わろうとしていた時だったー…
[ガチャ…13HR山崎、相磯、篠山!3分以内に、生徒指導室に来い!…ブチ]
久しぶりに、あの放送が流れた。
「おい、俺たちのHRじゃん」
「山崎くんたち、何したの?」
高橋先生の呼び出し放送に、コンピューター室がザワつく。
「静かに!以上で、終わります。解散」
委員長の一言で、実行委員会は終わった。
それぞれが、自分たちの教室へ戻って行く。
「妹尾さん。俺、先に教室戻って皆に伝えておくから。職員室で玉入れの材料もらってきてくれる?」
「あ、うん。わかった」
「ありがとう。じゃ、先に戻ってる」
「うん」
立川とはコンピューター室で別れ、泰葉は材料を取りに職員室へ向かった。
コンピューター室から職員室までは、中庭を挟んで向こう側にある。
昼休みも終わりそうだし、近道しよう…
中庭に出るためのドアを開け、一歩踏み出そうとしたときだったー…
「妹尾、またここにいたのか?」
「!」
背後から声が聞こえ、勢い良く振り返るとー…