ひなたぼっこ~先生の、隣~
始業式が終わると、私達の学年だけ体育館に残された。
これから学年集会が行われるようだ。
「今朝、修学旅行実行委員に選ばれた生徒は、前に出て来てください」
学年主任の指示で泰葉や立川、それに麻生も前に出る。
ひとクラス、男女1名ずつ選ばれている。
「妹尾さん」
「…立川くん」
泰葉の隣に並んだのは、体育祭実行委員を一緒にやった立川だった。
「また実行委員やるなんて、思わなかったよね」
泰葉の耳元でコソコソっと、喋った。
「うん。私も驚いた」
泰葉も小さな声で、立川の耳元で喋る。
「絶対、めんどくさいから俺達に押し付けたんだよな」
「まぁ…」
「ま、それだけ俺達が信頼されてるってことで」
「…そうだね」
お互い顔を見合わせ、笑ってしまった。