ひなたぼっこ~先生の、隣~
「先生…どうして?」
先生は扉をきちんと閉めると、泰葉が座っている席まで速足で近付いてくる。
「…妹尾」
座っている泰葉を見下ろす。
ドキン
目が合った。
「あ…」
目を合わせられなくて、逸らしてしまった。
「…どうして出て行った?」
ドキン
静かな教室に、先生の低い声はよく響く。
「あ……なんか…邪魔しちゃダメかなって…思って…」
苦笑いで答えるが、今だに先生とは目が合わせられない。
もし…目を合わせたら
言ってしまいそうになるからー…