ひなたぼっこ~先生の、隣~









「…立川とは…」



ボソッと小さな声で先生が言った。



「え…?」


何を言ったのか聞き取れず、思わず顔を上げる。





目の前には、机に両肘を付け頭を抱えた先生。




「先生…?」



「…あー!」




小さく叫ぶと、髪をクシャっと掻き上げた。




同時に顔を上げた先生と、目が合った。



ドキン




また目を逸らそうとする、泰葉の顔を両手で掴む。




「…先生」


真っ赤な顔をさせ、小さく呼ぶ。





「…妹尾の近くにいるのは、俺だから」





囁くように言うと、そっと軽いキスをした。








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