ひなたぼっこ~先生の、隣~
┠*病院
『高橋先生大変です!麻生の母親が…』
『…どうしたんです?』
『自殺未遂を…それで、さっき父親から担任に連絡が入りまして…"戻ってくるようにできませんか?"と…』
ドクン
…最悪なパターンだ。
『…わかりました。俺が麻生の付き添いで戻ります。後、よろしくお願いします』
そう言って、広島から再び新幹線に乗ったのが数時間前ー…
今は、麻生の母親が運ばれた病院の待合室にいる。
連絡をくれた父親は、何故かいない。
そして、麻生の姉もー…
静かな待合室で、俯いたまま肩を震わせている麻生。
「…何か、飲み物買ってくるから待ってろ」
立ちがろうとしたが、麻生の手が腕をつかんだ。
「…いらない」
首を横に振り、かすれた声で言った。
「…そうか…」
再び座ると、肩に麻生が寄り掛かる。