ひなたぼっこ~先生の、隣~
「あ…先生」
携帯を片手に、麻生が振り返った。
「…お父さんさ、出張で今から北海道に行くんだって。だから、後は頼むって言ってた」
携帯を持つ手が震えているのがわかる。
「お姉ちゃんは…部屋にひきこもってるらしくて…」
「…そうか」
父親は、こんなときも仕事でー…
姉は、責任を感じてー…?
「…とりあえず、家まで送る。明日からのことは、学校に連絡入れて聞いとくから」
頷くのを確認すると、駐車場に向かって歩き出す。