ひなたぼっこ~先生の、隣~
フェンス越しにしっかりと、麻生の腕を掴む。
何も喋らず、ビクともしない。
「…危ないから、こっちに戻ってこい」
首を横に振り、肩を震わせている。
「麻生…頼むから…」
腕を強く握りしめる。
「…どうして…私ばっかりなのかな…?」
涙声で話し出す。
「私だって、みんなと一緒の高校生なのに…どうして、こんなに苦しまなきゃいけないの?!」
最後は、誰かに訴えかけているかのようにー…